自律神経失調症による多汗症。
多汗症の原因の中には、自律神経失調症が起因で悪化している可能性があります。
1.自律神経とは?
交感神経と副交感神経からなります。
●交感神経
活動時や、緊張、ストレスにより高まります。
心拍、血圧上昇。消化管機能は抑制。
●副交感神経
休息や、リラックスしている時に高まり、消化管機能が促進、消化や吸収が上がります。また心拍、血圧は下がります。
このように自律神経とは、機能が対になる2つの神経に支配されています。
交感神経が過剰に高まると、常に活動状態の為疲れ易くなります。
逆に、副交感神経が過剰に高まると倦怠感や、やる気が出ないなど。
2.汗はなぜかくのか?
暑いときに汗をかくことによって体温を下げる気化熱の作用は皆さんご存知だと思います。
そしてもう一つは、手や足に汗をかいて滑らないようにする事です。
狩猟時代は槍などの武器が滑ると狩りはできません。木や崖を登る時にもし手が滑っては命に関わります。緊張すると手、足から汗が出るのは必要なことだったのです。
現在ではビニールの袋が開けられない、本が捲れないくらいで、なくてもそれ程生活には困りません。過度の汗をかく方が辛いです。
手掌多汗症で苦しんでおられる方も昔ならば狩りの名手となったでしょう。
交感神経が高まると汗腺から汗が分泌されます。
ストレスや緊張状態が長期間続くと交感神経優位となり、少しの事ですぐ汗をかいてしまったり、なかなか止まらなくなったり。
これは、自律神経が乱れている、自律神経失調症の症状と言えます。
汗をかいてしまうのが気になる環境だと、ストレスを抱え悪化しますので、負のスパイラルに陥りがちです。
元々汗かきの人はこの傾向が強く、自分が1番酷かった専門学生時代は人と話すだけでもすぐ汗がしたたり落ちました。
電車でも少し暑いくらいで滝汗、人に気づかれないかパニックにもなり。実際、周りの人は見てもいませんでしたがね。
そのくらい交感神経が優位で汗に過敏な状態になりました。
精神状態も普通ではなかったです。よく卒業できたもんだ。
今は、汗をかいてもそれ程気にならない仕事をしている事と、薬でコントロールしているので、当時からは比べ物にならないくらい減っています。
4.治療法。
自律神経失調症を治療することで汗は減ります。
自律神経は意識的にコントロールするのは不可能なのですが、自律神経訓練法なる治療法もあります。
興味のある方は、
自律訓練法 | ストレスチェック制度の導入なら【ウェルリンク株式会社】
自宅でアロマや好きな音楽を聴いてリラックスするのも効果はあります。副交感神経優位の状態を作ることが大切です。
家で、悩みなど引きずってしまうと気が休まらないので、嫌なことは忘れるようにして下さい。
病院ではメンタルの治療となります。
カウンセリング、自律神経失調製剤、精神安定剤、漢方など。
5.まとめ
自律神経の交感神経はストレスや緊張により亢進し、心拍や血圧が上がり汗も過剰に分泌される。
交感神経が優位になることで、無駄なエネルギーを使ってしまい、心身ともに疲れ易くなり慢性化すると自律神経失調症になってしまう。
身体的でなく精神的な病気なので個人の素因が強くストレスの原因を軽減することが治す上での近道です。
原発性多汗症(生まれつき遺伝の多汗症)の方はやはり根本的に汗を止める治療をしないと症状は変わらないと思います。
また自分の話で申し訳ないですが、自律神経訓練法や、交感神経を抑える薬などその他いろいろ試しましたが効果はあまりなく耐える毎日でした。
多汗症治療。プロバンサインとは? - asehitsuji’s blog
この薬に早く出会っていればもう少し楽しい学生生活だったろうなー。
あまり物事を深く考えすぎず、適当なくらいで丁度良いのです。
楽観的に考えられない方が、なり易い病気なのですが…
大丈夫です3年間耐えられた奴もいますから!
それでは、読んでいただきありがとうございました。